DPF:DPFは保安部品です!

保安部品とは・・・

その部品の不具合によって保安基準に適合しなくなるものを保安部品と呼ぶ

上記の通りDPFは保安部品です。
何故こんな事を今更書くのかと言うと、最近言われる事が多いので一応書いておこうと思います。

何度も書きますがDPFは保安部品です。
その保安部品を整備士の資格も持っていない、認証・指定等の整備工場でもない所が洗浄をして問題ないのか・・・

DPFを脱着する事に関しては、
「分解整備」には当たらない為、厳密にいえば問題はありません。

そして洗浄ですが・・・
これも厳密にいえば問題はありません。
ただし、触媒・パティキュレートフィルター等の知識が皆無なのに洗浄をしている業者については如何なものかと思いますが。
自動車業界外の洗浄のみをしている運送会社さん・洗浄業者さん等については、
そもそも保安部品だという事を認識しているのかすら疑問です。
詰まりが取れればよい・チェックランプが付かなければよい等・・・そういう問題ではありません。

少し難しい話になりますが、
DOC(酸化触媒)でレアメタルと反応させる事によりCOやHC・NOxを消し、
パティキュレートフィルターでPMを捕集・更に触媒で消しきれないNOx等をここでも消す。
(後触媒・SCR等の有無により工程に若干の個体差は有りますが基本は同じです)
要はCO・HC・NOxを消し、PMを除去する装置が「DPF」であって、
PMやアッシュの詰まりさえ洗浄出来ればOKなわけではありません。
DOCは高温になるとシンタリング現象が起き、触媒としての機能が著しく低下します。(パティキュレートフィルターも同様)
コージェライトフィルターとsicフィルターでは作り(作り方)も全く違う為、
ヒビが入った際の割れ方、耐久性にも違いがあります。
当然の事ながら双方でPM捕集能力(捕集量)にも違いがある為、洗浄の方法・注意点等全く異なります。
こういった事の知識も無く・技術もなく・保安部品である事すら理解せずに取り扱いをしている業者が沢山います。

以前にもお話しし、当社も撲滅運動を行っている「中のフィルターを粗悪品フィルターに入れ替えたDPF」等も全く同様です。
要は排ガステストで引っかからなければ良いという発想しかありません。
だからこそ耐久テストもしていませんし、
出来上がった物一つ一つを検査しているわけでもありません。(社外リビルト品であるならば完成検査は必須です)

また中には触媒のみ純正品をそのまま使いパティキュレートフィルターのみを粗悪品フィルターに入れ替える等も行なわれています。
これは社外新品でも、リビルト品でもありません。

ただの特許侵害です。

仮に完全新規でDPFを制作したとしても(DOC・パティキュレートフィルター・差圧パイプ等)、
特許侵害に該当しない物を制作するのは非常に難しいでしょう。


何故か・・・


例としては、九都県市対応の自動燃焼式DPF等を見てもらえればわかると思いますが、この辺りのメーカーさんのDPFは「外付けタイプ」です。
それぞれに特許を持ちDPF非搭載車両に外付けする事により特許侵害する事なくメーカー外のDPFを搭載するという仕組みになっています。
また国土交通省からも、東京都等の九都県市からも認可を得て販売している物です。
これに関しては外付けにしないとエンジン(ECU含む)側からごっそりと載せ替えになってしまうので、
新車に買い替えた方が安いんじゃね?っていう位の金額が掛かってしまうのでそれに対する対策です。
また純正車両のDPF取付位置と同じ場所に、似たような性能・似たような見た目の物を持ってくれば当然問題がある事ぐらい判りそうなものですが・・・

ではパティキュレートフィルターのみ交換、もしくは触媒のみ交換をした場合はと言うと・・・

言わなくてもわかりますよね・・・?
PS5(プレイステーション5)本体の外身だけをそのまま使い、中身だけ似たような物に入れ替えて新品として安く売るような感じかな?

問題ないと思います?

また一方ではもっと大きな問題も潜んでいます。
まず大前提として「DPFとエンジンはセットで考えられる物」です。
当然ですが「原動機から出る排気ガスから環境汚染物質を取り除く為の装置」が「DPF」なのですから。
そしてこれも当然ですが、メーカーは「純正のDPF」が取り付けられた場合しか想定していません。
そこに他メーカーのDPFを取り付けて問題があるかないかすら判るはずがないのです。


ECUが誤作動を起こす可能性もあるでしょう。
センサーが正しい数値を測定してくれる保証もありません。
アドブルーの噴射量は?
EGRバルブの開度は?
NOxセンサーは大丈夫?

こういった問題に答えが出ないまま中身を粗悪品に入れ替えたフィルターを使用しますか?
この問題が解決しない事は明白です。


メーカー側の答えは簡単です。純正品以外を使用して他にトラブルが起こった場合は保証等の対象外・最悪修理拒否もあり得ます。
ではこういった物を作っている側はと言うと、


問題は起こっていない。
排ガス規制には引っかからない。
お答えできない。。。

そりゃ答えられませんよね。


ベンチテストもしていなければ、純正車両に取り付けて問題ないという検証が全くされていないのですから。

自動車業界に携わる者ならばある程度把握しているような、こんな簡単な事ですら把握しない程度の考えで営業しているのです。
また知識も無い為、特殊な溶剤・特殊な機械を使えば詰まりが取れる等うたっている所が殆どですが、
何度も言いましたが、

「アッシュを分解等出来る溶剤はありません」

「硫黄分を分解してもアッシュが分解できるわけではありません」
(パティキュレートフィルター内に詰まっているのは硫黄ではなく硬石膏(不溶性無水石膏)です)

「水洗いエアー吹かし程度で奇麗になるなら各ディーラーさんも外注で洗浄を依頼したりしません」

「DPFを高圧洗浄で洗う?論外です。DPFは爪に引っ掛けて少し力を加えると割れるような物です。大丈夫だと思いますか?」

「DPFのセルは2㎜程度の大きさです。そこに高圧(中圧)等の圧力(水圧)をかけて割れずに奥まで届くと思いますか?」等

少し考えれば判るような事だと思いますが・・・

話が少し逸れてしまいました。

要するに「正しい知識・技術を持ちましょう!」という事です。

知識も持たず、技術も持たず、「特殊な溶剤と機械を使えば奇麗になります」は如何なものかと・・・
基本的に「特殊な溶剤」と言っても、
PMを落とすだけなら要するに「浸透性が高く・油分を分解してくれてセラミックフィルターにダメージがない」溶剤なら
世の中にいくらでも類似品があるわけで実際にはそんなに特殊でも何でもありません。
後は界面活性剤が入っていたりいなかったり等大きな違いはないわけで・・・
決して「特殊な溶剤」がPMやアッシュを落とすわけではありません。
「特殊な溶剤」を使った方が効率よくPMやアッシュを落とせるだけです。

結局のところ「特殊な溶剤」を使おうが使うまいが、

知識・技術が無ければ同じです。



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